かなしみの中に在るひとのことを想うとき。
そのかなしみの海の底から、あたたかい陽のひかりの躍る水面へと
そっと手をとっていけたなら…と、そう想ったところで。
もしかしたら、それは傲慢なのかもしれないと思った。
思うさま、ただひたすらに
かなしみの深い深い海の底に在ることが必要な時間も、
もしかしたらあるのかもしれない。
”かなしみは、すみやかに癒えなければならない”と、
いったい誰が決められるのだろう、と。
「かなしみの中に在る自由」もまた、存在するのだと思う。
だけど。
あたたかい陽のひかりの躍る水面へと泳ぎ、浮上する力がほしいときは
いつだって求めてもらえれば、よろこんで手をとろう。
だからいまは、かなしみの中に在るひとのことを、
そっと、ずっと想っていようと思う。
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りんどうの花言葉:「あなたの悲しみに寄り添う」
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